今回は、右の股関節周りの痛みを訴えて来院された方の症例です。
仕事では、中腰での作業もあるようです。
日頃からストレッチをしているようですが、最近は、ストレッチをしようとしても、痛くてうまくできないということでした。
動作の確認をすると、特に、右の股関節の可動に制限がみられます。
さらに確認すると、中臀筋(骨盤と股関節をつなぐ筋肉)と仙腸関節(骨盤にある関節)に負担がかかっていました。
そこで、指圧と整体で、この負担を取り除きます。
施術後は、股関節の可動も広がり、股関節の痛みを感じなくなりました。
この日は、これで施術終了です。
それから1週間後に、来院していただきました。
すると、『2日前から、また股関節に違和感が出てきた』ということでした。
確認すると、前回ほどではないのですが、また同様の負担がかかっています。
そこで、改めての確認作業です。
すると、この方、右の内転筋(内ももの筋肉)が、左に比べて、ずいぶん弱いことがわかりました。
太ももの内側が弱いと、その分、太ももの外側に負担がかかります。(今回の場合は中臀筋ですね。)
その負担が蓄積することで、痛みを出しているのだと考えました。
施術は、前回同様、指圧と整体で行います。
その後、自宅で行うエクササイズを1つだけお願いしました。
内転筋のトレーニングです。
これによって、中臀筋の負担を減らすのが狙いです。
その後、2週間後に、再び来院していただきました。
すると、今回は痛みが出ていませんでした。
この日の主訴は、肩こりでした。
その後も、内転筋のエクササイズは時々やっていただけているようです。
おかげで、その後も股関節の症状は出ていません。
いくらマッサージでほぐしても、また同じような痛みが出るという場合、今回のようなアプローチも大切です。
身体の使い方が変われば、負担のかかり方が半減しますから。