転倒してから、肩が痛い・腕が上がらない

症例・症状ブログ

転んだことをきっかけに、『肩が痛くなった』とか、『腕を上げる動作ができない・痛い』ということがあります。

転んだ時に、肩を打った場合だけではありません。

手を着いた衝撃で、肩を痛めることもあります。

 

その場合の原因と対処方法をまとめてみました。

 

痛めたのが筋肉か関節か

転倒した際、手を着くことで、肩に強い衝撃が加わります。

その際、肩の筋肉や関節に負担がかかります。

 

筋肉で負担がかかる代表は、インナーマッスルといわれる棘上筋棘下筋などです。

これらは、肩の安定にとっても大切な筋肉です。

(もちろん、手の着き方や程度によっては、その他の筋肉を痛めることもあります。)

 

そして、関節を痛める場合に多いのが、肩関節関節唇の損傷です。

これは、肩の関節の安定性を高める役割や、いろんな衝撃から守ってくれるクッションの役割があります。

 

筋肉を損傷した場合

肩に強い衝撃がかかると、肩を安定する役割の筋肉にも強い力がかかります。

筋肉は、急激な強い力で引っ張られると、その反動でギュッと硬くなってしまいます。

 

一定以上の硬さになると、勝手には柔らかくなりません。

硬くなった筋肉は、腕を動かす時にも伸び縮みしてくれません。

そのため、腕を上げる時に正しく働かず、痛みを出します。

 

ちなみに、この肩にかかる力が筋肉が耐えれる以上の強さでは、筋線維がブチッと切れてしまいます。

筋肉の一部の筋線維が切れてしまうことを『部分断裂』といいます。

こうなると激痛で、炎症も強くおこります。

この場合は、まず病院に行きましょうね!

 

筋肉の部分断裂がなく、単に硬くなった状態であれば、大丈夫です。

その硬くなった筋肉を、本来の柔軟性のある状態に戻してあげれば、動くようになります。

もちろん、痛みもなくなります。

 

では、痛めやすい『棘上筋』と『棘下筋』のセルフケアについて。

 

棘上筋のマッサージ

棘上筋は、肩甲骨の上の方にあります。

(図の青いところ)

腕を上げる動作での痛みや、おろす時に腕の重みに耐えられない場合、この筋肉を痛めている可能性が高いです。

 

では、この硬くなった筋肉を、自分でケアするにはどうすればいいかというと

 

 

写真のように反対の手で、棘上筋を探します。

で、グッと指を押し込みます。

指を強く押し込んだまま、痛い側の腕を上げたり下げたり動かしてみてください。

押しているポイントがあっていれば、棘上筋もゆるみがでてくると思います。

 

とはいうものの、そのポイントを触るのは、慣れないとちょっと難しいですが・・・。

 

 

棘下筋のマッサージ

先ほどの棘上筋の少し下にあります。

(図の青いところ)

 

手を床に着くときに痛い場合には、ここをゆるめると痛みがとれたりします。

 

棘下筋のセルフマッサージも、先ほど同様、反対側の手を使います。

脇の下から手を入れ、またグッとおさえます。

そして、指で筋肉のコリコリっとした感じをとらえたら、そこがポイントです。

棘下筋の場合は、そのままコリコリがなくなるまでマッサージしてみてください。

 

 

肩関節関節唇の損傷の場合

関節を保護してくれている関節唇。

 引用;スポーツドクターSのざっくばらん

 

一定以上の力が加わると、この関節唇が傷つきます。

そうすると、一定の角度に動かしたときに、痛みが出ます。

 

その傷が大きいと、手術をすることになります。

 

まとめ

転倒したことで肩に痛みが出た時、痛めた場所がどこか、どの程度痛めているかで、対応や治るまでの期間は異なります。

 

筋肉が硬くなっただけの場合は、その筋肉をマッサージしてほぐれれば痛みはなくなります。

セルフマッサージはでは、なかなかすっきりほぐれないことも。

 

そういう場合は、信頼できる治療院に行ってください。

もちろん、Tesora治療院でもお待ちしています。

 

痛みが強い場合や、いつまで経っても良くならない場合は、病院を受診することも大切です。