ベンチプレスで背中が痛くなる原因

症例・症状ブログ

名古屋市千種区本山のテソラ治療院です。

 

筋トレの種目の一つである【ベンチプレスで背中が痛くなることがあります。

実際の症例を踏まえながら、説明していきます。

 

男性に多いのですが、上半身ばかり鍛えようとしがちです。

やはり見栄えを意識しますから。

 

腕や胸の筋トレに適しているトレーニングといえば、ベンチプレスですね。

 

先日来院された20代の男性も、数か月前からベンチプレスばかりやっていました。

ダイエットと運動不足を解消するために始めた筋トレ。

しかし、あまり知識がないので、とりあえずベンチプレスをやっていました。

 

徐々に体重も減り、腕や胸にも筋肉がついてきました。

効果も感じ、さらにモチベーションがアップしていた矢先に、背中に痛みが。

それでもしばらく筋トレを続けていましたが、痛みがだんだん強くなり中断することに。

 

問診時に詳しく聞くと、週5でベンチプレスばかりやっていたようです。

これはいけません。

 

彼の場合は、2つの問題があります。

 

1つ目は、休息への意識がないこと。

これは、以前のブログでも書きましたが、トレーニングと栄養・休息はセットです。

どれ一つ欠けてもいけません。

休息がなくトレーニングを続けることで、筋肉はどんどん凝り固まっていきます。

 

筋トレでケガをしないために気をつけること

 

 

2つ目は、同じ筋肉ばかりトレーニングしていること。

同じ筋肉ばかりトレーニングしていると、体のバランスは崩れます。

 

今回のように前側の筋肉ばかり鍛えていると、肩は巻き込み、肩甲骨も外に開いてきます。

これは、大胸筋前鋸筋といった筋肉が極端に強くなったために起こっています。

このように筋肉の発達にアンバランスが起こると、ケガや痛みにつながります。

 

 

では、前側の筋肉を鍛えているのに、なぜ背中が痛くなったのでしょう。

その理由を説明します。

 

私たちが動くときには、筋肉は伸び縮みしています。

それは知っていますよね。

このとき、縮む筋肉と伸びる筋肉がセットになって動いています。

 

具体的にみていきましょう。

肘の曲げる動作をイメージしてください。

肘を曲げた時は、上腕二頭筋(力こぶの筋肉)が縮み、上腕三頭筋が伸ばされます。

肘を伸ばす時は、その反対です。

上腕三頭筋が縮み、上腕二頭筋が伸ばされます。

 

これと同じように、肩甲骨が開いているのは、前鋸筋(脇の下にある筋肉)が縮み、菱形筋(背中の筋肉)が伸ばされているからです。

 

体の特徴として、縮んでいる筋肉ではなく、反対の伸ばされている筋肉が痛みを出します。

今回でいうと菱形筋(背中の筋肉)です。

これが背中の痛みの正体です。

 

この場合、ほぐす必要があるのは前鋸筋です。

ここを丁寧にほぐしていくと、背中の痛みはなくなりました。

 

今回ご紹介した男性も、背中の痛みがまさかベンチプレスが原因とは思っていませんでした。

でも、これはよくあることです。

 

こうならないためにも、【休息をとること】と【バランスよく鍛えること】が大切です。

もちろん、休息といってもただ休むだけではダメですよ。

ストレッチセルフケアもしっかりやりましょう!