前回、タバコと遺伝子の関係について書きましたが、今回は牛乳と遺伝子についてです。
私も子供の頃は、『牛乳は青春のスポーツドリンクだ!』と毎日ガブガブ飲んでいました。
飲んだら大きくなれるって思ってましたしね。
そんな牛乳ですが、最近では『大人が牛乳を飲むのは良くない』という話もあります。
『お腹をこわしたりするので、かえって体に良くない』とか
『他の動物は赤ちゃんの時以外は乳を飲まないから』などがその理由でしょうか。
実際のところどうかというと、身体にとって良いか悪いかは、牛乳に含まれる乳糖を分解できるかできないかにかかっています。
赤ちゃんのころは、おっぱいから栄養を取る必要があるため、おっぱいに含まれる乳糖を分解できるようになっています。
でも、それが10代になると乳糖を分解する遺伝子が働かなくなってくるようです。
そして分解できなくなる結果、飲むとお腹の調子が悪くなります。
ですから、大人になると、牛乳でお腹をこわす人が増えるんです。
しかし、牧畜の開始(1万年くらい前)とともに大人も牛乳を飲む習慣をもつようになった欧米人では、大人でも乳糖を分解できるようです。
これは、遺伝子が変化(進化?)したためと考えられています。
多くの日本人が牛乳を飲み始めてからまだ100年も経っていないようなので、まだ遺伝子の変化がおきておらず、対応できないみたいですよ。
ですから、結論から言えば、牛乳を飲んでお腹をこわす人は、そもそも牛乳の成分を分解することができなくなっているので、飲んでも栄養として吸収できませんから、飲む必要はないということです。
一方で、お腹をこわさないという人は、分解する能力があるといえるので、牛乳からも栄養をとれるということではないでしょうか。
あなたはどちらですか?